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特別支援学校オーケストラコンサート 2019

善通寺養護学校 <6月28日(金)13時15分~14時>

 台風3号の影響で前日はほぼ1日雨だったのに対して、演奏会当日は気温が31度まで上がる天気となりました。養護学校の体育館は校舎の2階にあり、風通しのよい作りになっていましたが、さすがに午後ともなると蒸してきて、扇風機を回しての演奏会となりました。
2019seto
 司会の大津奈美子さんの明るく元気な声でコンサートがスタート。オープニングはエルガーの「愛の挨拶」です。会場全体に美しいハーモニーが響き渡ります。つづいてパッヘルベルの「カノン」、さらにジブリ映画の「君をのせて」「となりのトトロ」が2曲続けて演奏されました。
 弦楽合奏の名曲といえばヴィヴァルディの「四季」。この日は「四季」のなかでもとりわけ有名な「春」が演奏されました。拍子をとりながら聴いている子もいます。
 このあと8人の演奏者の紹介があり、つづいて第1ヴァイオリンの上野眞樹さん(広島交響楽団コンサートマスターなど歴任)から楽器の構造などの説明ありました。
 その後、各楽器の即興演奏が行われました。第1ヴァイオリンの田淵彩華さんはパガニーニの超難曲「24のカプリース」から第24番を、ヴィオラの江口志保さんは「大きな古時計」、チェロの野村侑花さんは「星に願いを」、コントラバスの石川徹さんは「ゲゲゲの鬼太郎」と、しっとりした演奏やユーモアたっぷりの演奏で、会場を沸かせてくれました。

 ふたたび合奏に戻り、アンダーソンの「プリンク・プランク・プルンク」の演奏が始まりました。あれ、だれも弓で弾いていない!みな指で弦をはじいている。そう、ピチカートによる演奏です。
 次の曲は「夢をかなえてドラえもん」。子どもたちはみんな大よろこびです。つづいて、夏も近いことから、日本の夏の情景をうたった唱歌「夏は来ぬ」「海」(松原遠く消ゆるところ~)「浜辺の歌」がメドレーで演奏されました。
 つづいて「世界に一つだけの花」が演奏されました。子どもたちはうれしそうな顔をし、先生方からは笑みがこぼれます。そのあとはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。およそ230年前の曲ですが、よく知っている曲なのか、身体を揺らしながら聴いている子もいました。
zentujischool  残り時間もわずかです。最後の曲はテレビでもおなじみの「情熱大陸」。曲名のとおり瀬戸フィルのみなさんは情熱的に演奏し、子どもたちは手拍子で応えます。
 これで演奏は終了しましたが、子どもたちの代表からお礼の挨拶がありました。1時間足らずのコンサートながら、中身の濃い楽しい時間となりました。

(写真提供 香川県立善通寺養護学校)



四国こどもとおとなの医療センター <6月28日(金)15時~16時>

 善通寺養護学校はもともと隣接する「四国こどもとおとなの医療センター」に入院・通院し、病気を治しながら学習できる特別支援学校として設立されました。そこで、この日は医療センターでも演奏会を開催しました(演奏曲目は一部を除いて養護学校と同じ)。
 こどもとおとなの医療センターという名が示すように、小さな子どもからお年寄りまで多くの患者さんが入通院しており、患者さんたちには時間の許す範囲でコンサートを聴いてもらいました。途中の入退室は自由です。
 会場となった集会室まで移動するのが困難な入院患者さんには、病院が6月に導入したばかりの中継システムを使って演奏を届けました。はじめての中継ということでしたが、院内にある約400台のテレビにはリアルタイムで映像が映し出され、病室の患者さんもコンサートを楽しむことができました。

 演奏終了後、医療センターからお礼の言葉をいただきました。
 “本日は素晴らしいコンサートを開いていただきありがとうございました。大勢の患者さんにきていただき大好評でした。また、病室のテレビにコンサートの模様をはじめて中継しましたが、入院患者さんから「病室でコンサートを見られるとは思わなかった。感激した」との声をいただきました。当院にとって生中継第1号に相応しいイベントとなりました。心より感謝申しあげます。”  

  • 七尾公演
  • 5月31日(金) 開演13:30
  • 七尾市文化ホール (石川県七尾市)
  • 対象:七尾特別支援学校、同輪島分校、七尾東雲高校ほか
  • 善通寺公演
  • 6月28日(金) 開演13:15 
  • 香川県立善通寺養護学校 (香川県善通寺市)
  • 善通寺公演
  • 6月28日(金) 開演15:00
  • 四国こどもとおとなの医療センター (香川県善通寺市)